弁護士コラム
【弁護士コラム】全投信の破産申し立てについて

こんにちは。
相模原の弁護士の多湖です。
クレジットカードの決済代行の大手、株式会社全投信が破産申し立てをしました。
破産管財人は印藤弘二弁護士とのことで、破産管財人室が設置されています。
🔗http://www.zentoshin.com/newsment83.shtml
【お問い合わせ先】
破産者:株式会社全東信 破産管財人室
住 所:〒542-0082大阪市中央区島之内1丁目14番14号 全東信本社ビル
電 話:06-4704-4681
FAX:06-4704-4675
受付時間:10:00~17:00(土日祝日を除く)
株式会社全投信の顧客は、飲食店や美容室などが多く、資金繰りへの影響、連鎖倒産が懸念されています。
倒産防止共済について
倒産防止共済に加入されている場合は、速やかに貸付け等の手続きを行った方がよいです。
ただ、無利子といいながら、借入金額の10分の1(8000万円借りたら800万円差し引きで7200万円しか借りられない)が借入額から差し引かれ権利が消滅するため、利息と同じ状態になります。また、違約金も14.6%です。
🔗https://kyosai-web.smrj.go.jp/customer/tkyosai/loan/index_03.html
取引先の倒産により回収困難となった売掛金債権等の額と、掛金総額(前納掛金は除く)の10倍に相当する額(最高8,000万円)のいずれか少ない額の範囲内で請求した額の借入額に応じて、下記のとおり償還期間が設定されています。
| 借入額 | 償還期間 (6か月の据置期間を含む。) | 償還方法 |
| 5,000万円未満 | 5年 | 54回均等分割償還 |
| 5,000万円以上 6,500万円未満 | 6年 | 66回均等分割償還 |
| 6,500万円以上 8,000万円以下 | 7年 | 78回均等分割償還 |
出典:中小機構 経営セーフティ共済 公式サイト より引用
大規模破産管財事件の流れ
大規模破産管財事件では、電話がとにかく集中します。
そのため、当面の間は破産管財人室に電話をしても話し中になり、連絡が取れません。
担保権等がついている資産が破産会社にある場合は、速やかに内容証明等を送って、引き揚げの打診をすべきですが、一般的な債権者の場合、配当(一部弁済)の見込みがない限りは、債権届の提出は求められませんから、たまにホームページの確認をする以外に債権者の立場で出来ることがないというのが実際です。
その後、債権者集会が開かれますが、債権者から質問をすることも出来ますが、破産管財人から破産に至る経緯の簡単な説明や、財産の処理状況等を聞くことが可能ではありますが、配当がない限りはあまり参加の意義に乏しいかもしれません。
破産事件記録の謄写
破産事件を取り扱わない弁護士では、あまり知らないことも多いですが、債権者は破産事件が係属している裁判所で、記録の謄写をすることが可能です。
破産事件の申立書や破産管財人等の業務処理の報告書が綴られていますから、破産に至る経緯や、倒産時に持っていた資産の内訳など、ある程度の流れをさらに把握することが出来ますが、ホームページに掲載される情報と被ることも多いため、財産隠しや詐欺的な事案を除けば、通常の債権者の方は謄写の必要性は乏しいかもしれません。
密行型の破産管財
今回の破産事件のように、突然ニュースで自己破産の申立てが分かる場合があります。
破産事件の進め方には大きく分けて【オープン型】と【密行型】の二種類があります。
【オープン型】は申立代理人という弁護士を就けて、自己破産をすることを宣言し、債権者から債権額等の調査をし、財産等を調べ上げたうえで裁判所に申立てをします。
【密行型】は、今回のような業務を係属している法人破産等に用いられます。
先に破産をすることが知られると、破産をされる前に財産を確保しなければと、債権者が破産者のもとへ押し寄せ、大きな混乱で進めばいいですが、場合によっては命の危険が生じたり警察沙汰になります。
特に【密行型】を選択する場合は、破産者や申立代理人は破産を決めた後、親族等の一部の人間にだけ弁済をしようとしたり、財産を隠そうとしたりする人が多いので、勝手な判断で財産を処分することは必要最小限にしなければならないため、処分権限を有する破産管財人が就任するまで自由に動けなくなることになります。
そのため、受任後にすぐ申立ての準備をして裁判所に申立てをします。
そのあとに帝国データバンク等の破産の情報を発信する会社が破産を察知し、ニュースにもなります。
それらが、突然破産が始まったと感じる仕組みになります。
破産事件では債権はほとんど返って来ない
破産をする場合、特殊な事例を除けば、債権はほとんど返って来ないことが大半です。
今回の件も連鎖倒産などの影響が出ないように願っています。
以 上
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