弁護士コラム
弁護士に法律相談する際の注意点について

相模原の弁護士の多湖です。
本日は、「弁護士に法律相談をする際の注意点」をご紹介します。
人生で一度も病院にかかったことがない方は珍しいと思いますが、弁護士に相談するのは初めてという方は珍しくありません。
そのため、法律相談といっても何をするのか、あるいは何か準備や心構えが必要なのか解説します。
法律相談では何をするのか。
これは病院でいえば、診察です。
最初にご事情をお伺いし、相談者の方が直面している問題が、弁護士が対応すべき法律問題であるのか、どのような方法で解決すべきか、あるいは解決に向けてどのような準備が必要か、弁護士の受任が必要か、その場合の見積もりなどをご助言することとなります。
なんとなく法律っぽいことで、どうしたらいいか分からなくなったら、法律相談を受けておいた方が無難です。
電話やメールでの予約
法律相談を利用する場合には、法律事務所、弁護士会、市役所、法テラスなどに窓口がありますから、電話やメールで法律相談の申し込みをすることになります。
メールだと迷惑メールに入ってしまったり、サーバーのエラーでそもそも届かない時がありますので、お勧めは「電話」です。
メールで問い合わせをするときの大事な注意点は、自分側の事情を詳しく書きすぎないことです。
早く伝えたくて色々と書いてしまうのだと思いますが、弁護士には「利益相反」というものがあり、法律問題について過去に他方当事者からの相談を受けている場合には、その後に申し込みを受けた当事者の方からの相談や依頼を受けることが出来ないというルールがあります。
自分に不利で知られたくないことをたくさん書いて送ってしまったら、実はその弁護士は既に自分の相手方と契約していて、こちらの相談を断られてしまうということになったら目も当てられません。
普通の弁護士であればそのメールはすぐに廃棄してくれますが、いずれにせよ大事なことや詳細は、法律相談時に説明するのが良いです。
準備しておくといいこと
自分の話を相手に理解してもらうのは、自分が思っているより割と難しいです。
自分が経験していることを、目の前の相手は経験していないからです。
そのため、事情(当事者の関係図、時系列に沿った事案の概要、聞きたいこと)をA4一枚くらいでまとめておくと相談がスムーズになります。
また、重要なのは資料です。
契約書や請求書など、関係があると思われる資料は、全て持参しておいた方がいいです。
どのようなジャンルの法律相談でも、口頭の相談で解決するというのはほとんどなく、「資料に書かれていることが重要なこと」が大半だからです。
「そのお話を確認したいので、契約書を見せて頂けますか?」「実は契約書は忘れてきてしまいました。」となってしまうと、「じゃあ別の日にもう一度持ってきてから法律相談をやり直しましょう。」となり、「せっかく来たの~。」にとなってしまいますので。
ただ、精神的に動揺していてご準備が難しい場合などももちろんありますし、弁護士は人の話を聞くプロではありますので、こちらで法律相談を組み立てますから、資料だけは持ってきて頂ければあとは気にされなくても大丈夫です。
法律相談後、そのまま契約する可能性がある場合には、身分証明書と印鑑を持参しておくと良いです。
相談当日
相談当日は、事務所の場所をよく確認しておきましょう。
あまり早すぎると前の相談者さんの方がいる場合、駐車場などでずっと待つ形になってしまいますので、5~10分前くらいに着いておくと良いかと思います。
法律相談カードの記入
事務所のインターホンを押して、予約名をフルネームでおっしゃっていただくとスタッフがドアを開けて、法律相談室にご案内します。
法律相談室に入ると、法律相談カードに氏名や住所、相談内容等を記入して、その後、弁護士が入室して法律相談が始まるという流れです。
セカンドオピニオン
法律相談の結果、自分が予想していた答えではない答えが弁護士から返ってくることもあります
法的知識に照らして弁護士が正しいこともあれば(例えば10人の弁護士がこれは絶対こうなるよと断言できるようなケース)、いくつかある考え方の違いで、考え方に違いによって違う答えになっていることもあります(弁護士が10人いたら、7人は否定的だが3人は肯定的な回答である場合)。
不思議に思われるかもしれませんが、我々が属している法律の世界は数学とは違い、何か一つ絶対的な答えがあるものではないからです。
また、弁護士はその問題を担当する裁判官ではないので、実際に裁判してみないと正確な結論は予想できないというのは当然あるのです(地裁と高裁で結論が真逆になることも良くありますよね)。
私は、依頼者の方が「自分の選択に納得して前に進めるかどうか。」を非常に大事にしています。
法律相談の答えが自分の納得のいかないものであれば、他の弁護士にも意見を聞いてみる(セカンドオピニオン)というのも非常に大事です。
その過程で自分の気持ちの整理がつくこともありますし、自分と同じ考えでとことん戦ってくれる弁護士が見つかるかもしれません。
以 上
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