飲酒運転をして事故を起こすととどうなるか。飲酒運転する側の言い分。

相模原の弁護士の多湖です。

 

元モーニング娘の吉澤ひとみさんが芸能界を引退されました。

世代だっただけに衝撃的です。

 

今日は飲酒運転をして事故を起こすとどうなるかの解説です。

 

飲酒運転をしている人は結構見る。

 

多くの方は,飲酒運転をしている人が世の中そんなにいるはずがないとお考えではないでしょうか。

 

しかし,交通事故や刑事事件を扱っていると,例えば,対向車が飲酒運転でセンターラインをオーバーしてきてぶつけられてしまった,ぶつけてしまったという事案は意外にあります。

 

厳しく処罰される世の中になったとはいえ,飲酒運転をしてしまう人は案外いるのです。

 

 

飲酒運転をする方の言い分。

 

飲酒運転をする側の言い分を聞いてみると,飲酒運転をする方は,大体飲酒運転をすることが習慣化している場合が多いです。全くの初めてで捕まったりというのはあまり見ないです。

 

なので,検事も取調べで余罪を追及します。

 

はじめは,一杯二杯を飲んで,大丈夫だろうと運転をして,

全然運転できるし,捕まらないから大丈夫だろうと習慣化していくのです。

 

そして,ある日飲み過ぎて大丈夫だろうと運転して正常に制御できなかったり,

車や人との位置関係が悪くて,運動機能の低下から避けられず事故を起こしたりするのです。

 

また,若い方だと,「飲酒から4時間経ってれば平気だとネットに書いてあった。」とおっしゃる方もいます。

本人としては飲酒運転のつもりはなく,大学のサークルの飲み会で飲んで,明け方逮捕されて3日後が就活の最終面接みたいな場合もあります。

 

ネットは非常に便利なのですが,誤った知識もあふれていますし,知識は正確でも受け取り側が誤解してしまうことも多いです。

 

そして,皆さん普通のご家庭のお子さんだったり,社会人として普通にやられている方だったりします。

「まさかうちの子がそんなことをするとは思わなかった。」というのも良く聞く言葉です。

 

 

深く考えていなかった。こんな重大なことになるとは。

 

逮捕されて,まず皆さんがおっしゃるのは「こんな重大なことだとは思わなかった。」ということです。

 

共通するのは飲酒運転を軽く考えてらっしゃる点という気がします。

 

「どうせ捕まらないだろう。」「歩くのめんどくさい。」「代行はお金がかかる。」「法律は大げさすぎ。」といったところで考えが止まる方がほとんどです。

 

その先の「もし事故を起こして他人を傷つけてしまったらどうしよう。死なせてしまったら。」「マスコミに報道されたらどうしよう。」「仕事を失ったら家族はどうしよう。」といったところまでは,考えられない方が大半です。

 

飲酒運転で事故を起こしたら。

 

飲酒運転だけでも,酒酔い運転は5年以下の懲役または100万円以下の罰金です。

 

それより程度の軽い酒気帯び運転でも3年以下の懲役または50万円以下の罰金。

 

 

さらに,自動車の運転により人を死傷させる行為等の処罰に関する法律によれば,

 

危険運転致死傷罪は,

第二条 

次に掲げる行為を行い、よって、人を負傷させた者は十五年以下の懲役に処し、人を死亡させた者は一年以上の有期懲役に処する。

一 アルコール又は薬物の影響により正常な運転が困難な状態で自動車を走行させる行為

 

準危険運転致死傷罪(酩酊ほどはいかないが運動機能に影響を与える飲酒運転)は,

第三条 アルコール又は薬物の影響により、その走行中に正常な運転に支障が生じるおそれがある状態で、自動車を運転し、よって、そのアルコール又は薬物の影響により正常な運転が困難な状態に陥り、人を負傷させた者は十二年以下の懲役に処し、人を死亡させた者は十五年以下の懲役に処する。

 

ちなみに,あまり知られていないかもしれませんが,事故を起こして飲酒運転を誤魔化すためにアルコールを抜こうとする行為は以下です。

第四条 アルコール又は薬物の影響によりその走行中に正常な運転に支障が生じるおそれがある状態で自動車を運転した者が、運転上必要な注意を怠り、よって人を死傷させた場合において、その運転の時のアルコール又は薬物の影響の有無又は程度が発覚することを免れる目的で、更にアルコール又は薬物を摂取すること、その場を離れて身体に保有するアルコール又は薬物の濃度を減少させることその他その影響の有無又は程度が発覚することを免れるべき行為をしたときは、十二年以下の懲役に処する。

 

いずれも厳格な定めが置かれています。

 

そして,一部の職種を除き,仕事を失うことが大半です。

公務員や大企業に勤めている方は,飲酒運転自体で懲戒されることも多いです。

 

飲酒運転で重大事故を起こした場合に,懲戒の不当性を争うことはさすがに難しいです。

 

重大な後遺障害や死なせてしまった場合,被害者のご家族からはもちろん,自分自身も非常に重いものを背負います。

 

自分は大丈夫だと思っていた。と皆さん思っていて事故を起こしています。

飲酒運転を見過ごすのも重罪に処される。

 

自分は車運転しないし,大丈夫だと思った皆さま。 

 

飲酒運転者に車両を提供した人や同乗者も,5年以下の懲役とか3年(2年)以下の懲役とか,刑事罰に処される可能性がありますからお気を付けください。

 

以下は警視庁のホームページですが,一覧で刑事罰が載っています。

http://www.keishicho.metro.tokyo.jp/kotsu/torishimari/inshu_info/inshu_bassoku.html

 

また,刑事のみならず,民事でも共同不法行為として何千万円もの損害賠償請求が来るかもしれませんから,飲酒運転に関わらないように気を付けてください。

 

飲んだら乗らない。

 

飲んだら乗らない。乗らせない。

 

飲酒運転のニュースは後を絶ちませんが,自分とは関わりのないニュースだと

思わずに本当にそうか一度立ち止まってみてください。

 

ご家族にお酒が好きな車ユーザーはいませんか。

お子さんは大学のサークルなどで明け方まで飲んだりしていませんか。

 

皆さんも家族で話ったりしてお気を付けください。